大好きなのは

written by たけのこ様

ネタバレ:

デート『お花見』の内容に少しだけ触れています。本編のネタバレはありません。

4月。 出会い、新年度、桜。

そして── そう、今日はキラの誕生日である。

「みんなー!今日はオレのライブに来てくれてありがとう!みんなの笑顔が、最高のプレゼントだったよ!」

キャーキャーというファンの歓声が聞こえる。

さすがはスーパーアイドル。

自分が誕生日であっても、むしろこっちが元気を貰えるほどであった。

そう。私も、キラに内緒でこっそり今回のライブに参加していた。

もちろん、自分の運でチケットを勝ち取った。

私たちにとって素晴らしい夢のような時間が終わった。

さてと…ここからが本番! 今度は私が彼にお祝いしないと!

私は事前にシンさんに頼んで、とあるものを預かってもらった。

それを取りに行って、キラの控え室に向かう。

ゆっくりと深呼吸をしてノックをすると、キラの明るい声が聞こえた。

「はーい!」

「サプラーイズ!ハッピーバースデー!キラ!」

扉を開けて、用意してた言葉を口にだして室内に入ると、なぜかキラがいない。

「…あれ?」

確かに声が聞こえたはず?

でもいないということは、私の願望から産まれた幻聴?

そう思ってあたりを見回そうとしたその時、がばっと後ろから誰かが抱きついてきた。

「!?」

「サプラーイズ!驚いた?ポテチ姫!」

「え?どうして分かったの!?」

「オレは天才キラだよ!キミを一番に見つけたよ!」

「そんな…。」

せっかくのサプライズが、またもやキラに塗りかえられてしまった。

「でも、キミを見つけた時は驚いたよ!」

「ほんと?」

「うん、もちろん!」

「えへへ、ありがとうキラ。お誕生日おめでとう。」

「ありがとう!ところで手に持ってるのは、何かなー?」

さすがはキラ、すぐに見つかってしまった。

「キラにプレゼント!」

「わあ!ありがとう!開けていい?」

うんうん、と私が頷くと、キラは目を輝かせて箱を開けた。

「美味しそうなケーキ!もしかして、キミの手作り?」

「うんそうだよ。お口に合うか分からないけど…。」

「キミの作るものならなんでも美味しいよ!」

そう言ってキラはさっそくフォーク片手に食べ始めようとする。

私は慌ててキラを止めた。

「待って待って!蝋燭ささなきゃ!。」

「えー。」

キラはぶちゃくれて、私がケーキに蝋燭をさしていくのを眺めていた。

「ところで、このケーキはサクラのケーキ?」

「そうだよ!」

「どうしてサクラなの?春だから?」

「だってキラはサクラの香りが好きって言ってたでしょ?だからサクラにしたの。」

「…。」

「嫌いだった?」

「ううん、違うよ。驚いただけ!」

よかった 。本当に驚いただけみたい。

キラの笑顔が見れてよかった。

「よし!火も灯したし、あとは電気を消すだけ!」

私は火が消えてしまう前にと思い、急いで部屋の明かりを消した。

「はい!じゃあ、キラさん、お願い事を!」

蝋燭の明かりで優しく照らされたキラは、そっと目を閉じた。 1秒…10秒…1分…。 キラはこんなに真剣に、どんなお願いをしているのだろう。

長い時が流れ、ようやくお願いが終わったのか、キラはそっと火を吹き消した。

室内に暗闇が広がる。

私は明かりをつけるために、立ち上がろうとすると、 そっとキラに腕を引かれて、抱き締められた。

「覚えてて。オレがサクラの香りが好きなのは、キミが好きだからだよ。」

そして、キラはそっと私に口づけた。

「サクラの香りがする大好きなキミと、永遠に一緒にいられますように…。」

そう言ったキラはさらにぎゅっと抱き締め、私の耳元でそっとささやいた。

「───。」

その言葉は私にしか聞こえないものだった。

キラくんお誕生日おめでとうございます!いつも明るくキラキラなキラくんが、これからも、もっと笑顔に溢れますように! この度、小説として参加させていただきました。 本編はあれですが、キラくんに笑顔が沢山溢れますように! 最後に、キラくんの誕生日企画に参加させていただきありがとうございました!