4月の通り雨
二人で行きつけのご飯屋さんを出ると、夜空に浮かんでいたはずの月はいつのまにかすっかり姿を隠し、小雨が乾いたアスファルトをぱらぱらと濡らし始めていた。 予想外の天気の変化に、お店の軒下から飛び出そうとした足が止まる。横 …

0409キラ誕生祝
二人で行きつけのご飯屋さんを出ると、夜空に浮かんでいたはずの月はいつのまにかすっかり姿を隠し、小雨が乾いたアスファルトをぱらぱらと濡らし始めていた。 予想外の天気の変化に、お店の軒下から飛び出そうとした足が止まる。横 …
「しゃちょー。まだ行ってなかったんですか」 昼休憩の社内にて。外食からユイが戻ってくると、たいてい施錠されている会議室のドアが 半開きになっていたのでのぞきこむと難しい顔をしている社長がせっせと内職に励んでいた。 「ユイ …
飛行機を降りた途端、むわっとした湿気と暑さに包まれ呼吸が浅くなる。異国の地だということを肌で理解した。ようやく入国ゲートを出て待ち合わせ相手を探すが、影も形もない。キョロキョロしていると後ろから声が飛んできた。腕をブンブ …
穏やかな陽気が身体を包み込み、思わずまどろんでしまいそうな空気感。 生温い風がまとわりついて、思わず欠伸がでてしまう。 たまには気分を変えようと、外でランチをとろうと思ったのは間違いだったかもしれない。 カフェで購入した …
彼の瞳の色。 青い空の色でもなくて、深い海の色でもなくて。 青を一度他のきれいな色とごちゃまぜにしてから、少し闇を加えて濁したような、彼の色。 そんな深淵のような瞳に、今日も私が映っているなんて、夢みたいね。 「…ポテチ …
『キラ、誕生日おめでとう!!』 キラがライブを終えた後、B.Sエンターテインメントの楽屋で待ち構えていた。 キラが楽屋に入ってくると、私はすぐに大きな花束をキラに渡した。 「わあ!すっごく綺麗だね!この黄色い花の名前、教 …
4月。 出会い、新年度、桜。 そして── そう、今日はキラの誕生日である。 「みんなー!今日はオレのライブに来てくれてありがとう!みんなの笑顔が、最高のプレゼントだったよ!」 キャーキャーというファンの歓声が聞こえる。 …
「これで最後です。」 B.S Entertainment主催のキラの誕生日会、会場に来られなかったファン向けのネット生配信を任されていた我が社だが、大きな問題もなく無事に乗り切る事が出来て、キラの誕生日もあと数時間。 …